![]() |
| プロローグ |
| もう8年も前になるのか・・・。 僕は がぶはち との出会いを思い出していた。 このHPを開設するにあたり 彼女がどのような地域猫だったのかという事を伝えるのは 必然と考えたからである。 8年前 僕は そ〇か市の とあるアパート(2階建ての1階)に住んでいた。 同じ敷地内に駐車場があり格安で利用可能だった。 駐車場といっても 空地に砂利だから 青空駐車場である。 この青空駐車場(以降 青駐)の奥には 少し大きめな草むらがあった。 何か怪しい動物が住んでいても おかしくないくらいの うっそうとしている草むら。 アパートを借りる時も 青駐を契約する時も 全然気にならなかった。 そう 気になっていれば 回避できたのだ・・・多分・・おそらくではあるが。 |
| 第1話 「巨大白猫 現る!」 |
| 引越しが終わり 数日たった いつも通りの ある日の事だった。 僕は自宅で仕事をしている。 徹夜は当たり前で 朝 寝る事なんかしょっちゅうだ。 その日も 徹夜明け。 窓を開け 外の空気を取り込む。 今日も気持ちがいい朝だ! 見慣れているはずの 外の景色に少し違和感を感じた。 草むらに 獣道 のようなものができていて その先の草木が ガサガサ 揺れていた。 なんか いるんだね。 知らなかった。 さーて ご飯作ろう。 徹夜明けは やけに空腹。 これから 寝るわけだから 朝飯 なんだか 夕飯 なんだか分かんないけどね。 シャケの切り身を焼き カップ味噌汁を用意して あー 日本の朝食 だね。 ご飯を食べ終え 一服しながら外を眺めた。 ? あれはなんだ。 今朝発見した獣道に 薄汚れた白い固まりが置いてあった。 ?? う 動いた! ど う ぶ つ か・・・。 ??? あー こっちに向かってきた。 ゆっくり ゆっくり 一歩ずつ歩いてくる。 でかい。 本当に でかい。 あまりの迫力と 体以上の大きな態度に 窓を閉めることができずに見ていると この生き物は 我が家のベランダ(1階だから軒先 かな)に入り込み 僕の 足下まで 迷いも ためらいもなく 一気にやってきた。 猫 だ。 巨大な猫だ。 特にお腹が ダルダル している。 「ビャー」 すばらしく悪い目つきで見上げ 一声。 僕と巨大猫のはじめてのコミュニケーション。 なんとなく理解できた。 「めし」 だ。 ど う し よ う。 第2話へ |
| 第2話 「命名します!」 |
| 「ビャー」 「飯を食わせろ!」という この巨大猫の命令を無視してみた。 「ビャー」 お構いなしだ。 侵入されては困るので 網戸を閉めた・・・が 網戸に向かって 猫パンチ! 猫パンチ!! 猫パンチ!!! 網戸 開けると 「ビャー」 また閉めると・・・ 猫パンチ! 猫パンチ!! 猫パンチ!!! しかたがない 一応ご近所さんな訳だし 挨拶も兼ねての御馳走って事で。 シャケの切り身は食べちゃったので 台所から ツナ缶 持ってくると さっきまでの横柄な態度とは違い 正面向いてきちんと座っている。 そういう姿勢を見せれば話は別なのさ。 ツナ缶 ノンオイルだから このままあげても問題なさそうだしね。 「食べる?」聞いてみた。 「ミャー」 ! 鳴き声まで変わってやがる。 鼻先まで持っていったところ 渾身の猫パンチを見舞ってきやがった。 巨大な体には想像もできない素早さで よけられなかった。 当然ツナ缶は地面に落ちたが そんなことは関係ないようで がっつき始めた。 「おい!」 見上げた顔は・・・あの顔に戻っていた。 騙されたようだ。 悲しくも 猫に。 しかも簡単に。 「フッ」 悲しんでいる僕を鼻で笑い(そんな感じに見えた)再び食べ始める。 とにかく もの凄い勢いで食べている。 あまりの食べっぷりを見ていると 次第に面白くなってきて 蒲鉾を鼻先に投げてみた。 おー! ツナと一緒に食べてるよ。 ネタがなくなったので 食パンちぎって投げてみた。 食べてるよ!!! しかもダルダルのお腹を揺らし ガブガブと 口一杯にほおばって。 2枚目の食パンを食べているのを見て 閃いた。 お前の名は < ガブはち > だ! そのままではあるが ガブガブ食べるので ガブ。 はち は なんとなく音(いん)で。 「ガブはち・・・。」呼んでみた。 「ビャ?」 こっち見た。 確定。 この巨大猫の名前は ガブはち に決定した。 食事が終わった ガブはち は横になっている。 ダルダルのお腹をさらけ出し ・ ・ ・ ? 「おまえ 女子か!」 大和撫子になって欲しくて < がぶはち > と ひらがな に変更。 ご近所さんとして 一応 よろしく。 第3話へ |
| 第3話 「隣人だから・・・知合いましょう。」 |
| <がぶはち> は あれから毎日のようにやって来た。 いや ように ではなく 確実に毎日家に来ている。 しか〜も滞在時間が どんど〜ん長くなっている・・・あぁ。 言っていなかったけど 彼女は野良猫だった。(そんな事 気付いてましたよね。) 人の飼い猫に ご飯を与えるのは どうかな〜って思って一応それなりに考えてみた。 【がぶはち が 野良猫であると判断した理由】 @ 首輪をしてない。 A 汚い。 B 食い溜めしてるんじゃないかってくらい とにかくよく食べる。 C 帰るところがいつも青駐の草むら。 D 人嫌い。 以上。 なの だが 未知との遭遇から 数日経ったが 未だに触る事すら許してくれない。 だから もしかすると 首輪はしていないのではなくて 首のお肉に埋まっているだけかもしれないし 汚いと思っていた感じも 実は毛色かもしれない。 最終的には 人が嫌いなのではなくて 僕を嫌いなのだけ・・・なのかもしれない。 ちゃんと考察してみると 不確定要素はあるけどね。 まぁ 充分でしょ。 がぶはち は野良猫と決まった訳だが ここでひとつ 昔からの疑問を解消したくなった。 その疑問とは 野良猫には住家があるのか って事だ。 ここに引越してくる前の場所でも 近所の野良猫とコミュニケーションをとっていたんだけど とっても仲が良かった割りに 彼らの私生活は ほとんど知らなかった。 自由気ままな その日暮らし なのか あくまでも 飼い猫じゃないってだけなのか。 彼女は昼も夜も無く 我家にやって来ているから 僕の生活は知っている訳だ。 じゃあ 彼女側の生活の一部くらいは覗いたっていいよね。 よし! 教えてもらおう! 青駐には外灯が無いので 車の下や草むらなんて今は真っ暗だ。 明日の朝に訪ねてみよう。楽しみだね。 僕がそんな事を計画しているとも知らず がぶはち は呑気に夕食後の 「ダルダル体操」 をしていた。 猫って 伸び をするでしょ。 手の平パーにして 背筋グーッ プルプルって。 がぶはち は そのプルプルってところが ブルンブルンとなるのだ。 そう 理由はあのダルダルのお腹! だから 「ダルダル体操」。 「さてと 今日はもうお終りだから 帰れ。」 「・・・」ダルダルッ ぷいっ。 「がぶはちさん 本日ご飯終了ですので お引取り下さい。」 「ビャァ」 ハァ・・・。 最近では 言葉遣いで 態度まで変えやがる。 ようやく 彼女は青駐の暗闇へと戻っていった。 それにしても ものすごい食欲だよ まったく。 一日5食は食ってるじゃん・・・ ンフ。 ンフフフ。 まーいい 明日は早起きだ! 第4話へ |
| 第4話 「え? 嘘〜ん(驚)」 |
| その朝はやって来た。 あいにくの曇り空だが 雨が降りそうって訳ではない。 いいぞ いい感じだ。 楽しみにしてはいたが 正直 暑いと外に出るのが面倒だし 雨なんか降っていようものなら 草むら手前の獣道(本当は がぶはち道 って説もあり)で 引き返しちゃいそうだ。 それなりに早く起きた甲斐がありました。 僕も車は停めているので この青駐は利用しているけど 駐車場所が入り口近辺だから 奥まで行った事がない為 未開拓ゾーンへ踏込みます。 基本的な駐車スペースは砂利。 全体の一画にうっそうとした草むら。 その先に樹木の垣根。 部屋からは ここ見ていたけど 実際は結構たいしたジャングルだよコリャ。 土地のスペース的に この場所には車は停められないって感じだし 出入で車も通らないらしく タイヤの跡なんかありゃしない。 人の手が入らないので 何かが 棲む には とても適している環境だと思った。 獣道をなるべく壊さないように草むらの中へ・・・。 なーんにも いない。 草を かき分け垣根根元に到達。 細長い空間が青駐隣の潰れた中華料理店裏まで続いていた。 これ以上は進めない。生き物の気配はするんだけどなぁ。 ぐるっと廻って 潰れた中華料理店にやって来た。 一応 ここの敷地内は立入り禁止だけど 今日の僕は止められません。 垣根の終端には何が待っているのか!!! そこはゴミ置き場だったらしい場所で 営業していた頃の物と思われる テーブルや道具 ダンボールが所狭しと散乱していた。 奥まで探索する事は不可能だけど・・・ 感じた。 いる。 なんかいる。 慌てると ガラガラガッシャン! って事になりそうだから そっとね。 地面に這い蹲るようにして 空箱を1つずつ覗いて回っ ・ ・ ・ いた〜!!!!!!! がぶはち 寝てるよっっっ。 触ってみたかったのだけど 手が届かないっす。 「が・ぶ・は・ち」 小声で呼んでみた。 ビクッ ってした。 目を開けた・・・けど 無視だ。 ここが住家なのかなぁ と思いながら 少し眺めていたけど がぶはち の感じがいつもと違う。 なんかこう ふてぶてしさというか 威圧感というか。 あれー 普通の猫っぽいぞ。 「どうした?」 「・・・」 「でぶはち!」 「ビャァァアアア」 あー良かった。 一応いつもの <がぶはち> だ。 収穫があったので とりあえず 本日の 【第1回がぶはち探検】 はこの辺で終了。 がぶはち が食事に来る前に 家路に就きますかね。 ところが この日から <がぶはち> とは約1ヶ月程 会えなかった。 探検当日と翌日は ご飯にも 遊びにも 散歩にも 来ませんでした。 その後は僕が泊り掛けの仕事やら何やらで家を留守にしていたので 会う機会がありませんでした。 彼女と会ってから こんなに長く顔を見なかった事はないので さすがに心配していました。 仕事も終わり 朝早く帰宅して ドキドキしながら いつもより大きな音で窓を開けてみた。 ジャングル ガサガサッ! おー いつもの登場パターンだ! 草むらバサッ! 来た〜 〜 〜!!! 白いやつ 茶色やつ 入乱れてぇぇぇ え? 「え〜! 嘘!!!」 増えてる よ。 第5話へ |
| 第5話 「がぶはち家族」 |
| 増えてる。 本当か? 先頭の 薄汚い 白い でか猫 は・・・ やっぱり がぶはち だ。 その後ろから ついてきている ちっこい奴ら・・・ 一生懸命 ヨレヨレ しつつも がぶはち を追っかけている ちっこい茶色い奴ら・・・ 今 ベランダに到着して がぶはち に寄添い か細い声で 「めし〜」って言ってる この ちっこい茶色い4匹の奴ら・・・ 状況や雰囲気から推測すると やっぱり がぶはち の子供なんだろうか? に しては 可愛い!!!(驚) 本当に可愛い。 とても がぶはち の容姿からは想像不可能な キュートさだ。 正直 がぶはち が本当に産んだのなら驚きだ。 じっくり観察といきたがったが 当然そうはさせてもらえず 「食わせろ〜」の大合唱。 がぶはち に至っては ご飯用皿に猫パンチまでしてる。 こいつ 先日の威圧感の無い 普通っぽい猫から すっかり元に戻ってやがるよ。 「分かったよ。うるせーなぁ。」 とは言いつつも 久しぶりに元気な がぶはち に会えて ちょっと嬉しい僕は 食パン 牛乳 ツナ缶 豪華なお食事 大盤振舞いです。 ようやく おとなしくなってくれた この家族をじっくり観察。 チビッコ達は いわゆる茶トラ。 一般的な<茶トラ>が2匹と 顔・お腹・手足が白い<白茶トラ>2匹。 上から見てると区別がつきませんなー。 顔立ちは結構凛々しいぞ。 男の子か女の子かは 今は全員分かんないけど がぶはち に似ないでよかったね。 そして 一応 ご存知 がぶはち。 4匹入っていたから あのお腹はダルダルしてたんだねー。 今じゃすっかりスリムになっ・・・ていない! 未だに でぶでぶ じゃん。 お腹の皮伸びちゃったのか? ダルダル母さん がぶはち。 【第1回がぶはち探検】時の あの がぶはち は出産直前で(たぶん) その日なのか 後日なのかは分からないけど あの後この4匹を産んだらしい。 と なると 父さん猫は誰だ? 考えられるとするならば 2回だけ青駐で一緒にいるところを見た事がある 薄い茶トラの大きな猫。 あの猫 男の子だったのかなぁ。 もちろん がぶはち の交友関係を把握している訳ではないから 他猫かもしれないけど 単純に考えれば 色合い的に そんな感じがアリアリです。 チビッコ達は 必死にフガフガと食べている。 けど・・・ いいのか? もうこんなもの食べて。 そもそも 野良子猫はどうなのか不安だ。 いや 過去に猫を育てた事もないし こいつら を育てるつもりもないけどね(慌)。 食べ終わった チビッコ達 は ゴロゴロしている。 がぶはち は ダルダルしている。 僕は今日初めて がぶはち家族(母になった がぶはち・子供・父抜き) に会ったのだが とても初対面とは思えない チビッコ達の人懐っこさ。 というか好き勝手な振舞い。 僕は 『ご飯をくれる人』 と がぶはち から既に教育されていたんじゃないだろうかと思うくらい ひるむ事も 臆する事も 逃げる事も 微塵もなく 駆け寄ってきて出てきたものを食べた。 不信感とか抱かなかったのかねぇ? それともそんな事考えられないくらいお腹減ってたか。 見たところ 皆 ご満悦って顔してるから ご馳走した側からしても満足! 「ご飯 美味しかったか?」 「ニャー」 「ナー」 「ピャー」 「ニャ」 それぞれに返事をしつつ 残ったパンの耳で遊んでる。 無邪気で可愛いもんだ。 に 対して そんな子供を優先するとか 守ろうとかが一切感じられない 母親 がぶはち。 真っ先に食べてたもんね。 子供が割込みすると 「シャー!!」 って威嚇してた。 さすが。 あらためて チビッコ達 初めまして よろしくね。 一応 子猫用のキャットフード買っといたほうがいいのかなぁ。 第6話へ |
| がぶはち物語TOPページへ | 6話以降へ |
| がぶはち屋TOPへ |